実は、病院で測定する血圧よりも、御自宅での血圧が大切です。病院で計測する血圧は、歩行後、緊張などのために、血圧が通常よりも高くなることが多く、「白衣高血圧」と呼ばれています。できるだけ、血圧計を購入し、毎日測定して、血圧手帳に記録する習慣を身につけることをお薦め致します。
CKDや糖尿病性腎症の進行抑制には、アルブミン尿や蛋白尿を抑えることが必須になります。ARB/ACE阻害薬といった従来の降圧薬の他に、ARNIやMR拮抗薬、さらにSGLT2阻害薬を使うのが現代の流れです。
心不全パンデミックと呼ばれる時代が迫っています。慢性心不全の管理においても、後負荷としての血圧の管理は大変重要です。
一方で、降圧薬が多過ぎると、めまい、ふらつき、といった副作用が出現し、QOLが低下します。最新の治療薬は非常に効果が強いので、ガイドラインに従った投薬を行った結果(Fantastic 4こと、βブロッカー、ARNI、SGLT2阻害薬、MR拮抗薬など)、血圧が下がり過ぎてしまう状況はしばしば散見されます。過降圧は避けなければなりません。