LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)、TG(中性脂肪)、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)は受診当日に結果が出ます。
直前の食事や、アルコール摂取の影響を受けやすい検査項目です。一方で、食事に気をつけるだけでは、数値の改善がわずかに留まることも、しばしばみられます。動脈硬化の進展を抑えるためには、スタチンやフィブラートなど、適切な内服薬での治療が肝腎です。
脳梗塞や心筋梗塞など、脳血管障害・心血管障害を既に発症された患者さんでは、厳格なコントロールが求められます。
薬は有用なものですが、どんな薬剤にも副作用はあります。最善と思われる治療が合わなくても、2nd bestとしての代替治療を提案致します。
家族性高コレステロール血症(FH:Familial Hypercholesterolemia)は、遺伝的にLDL-コレテステロールが高値になり、若くして急性心筋梗塞を発症するなど、冠動脈疾患のリスクが高くなる病気です。早期診断、早期治療が動脈硬化の発症、進展予防にとても重要です。FHヘテロ接合体は一般人口の300人に1人程度はいるとされており、稀な病気ではありません。近年、FHの遺伝学的検査が保険適応になりましたが、実施施設が限られます。当院では、若年でFHが疑わしい場合には、速やかにしかるべき医療機関に紹介します。